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おはようからおやすみまでピカチュウを見つめる とあるピカチュウ好きのブログでお送りします 
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(ドロボーを)したいから!(ドロボーを)したいなら!
(ドロボーを)したいとき!(ドロボーを)したいでしょ!?
一緒に!はい!

わたしたちは盗んでます!
それには夢(ロマン)がちゃんとある
ダンジョンならドロボーでしょ
そうだ!
「盗る」って言ってみた(ドロボーだぁ!)

店を見たら当たり前のこと
さぁさ集めて こっそり帰るよ(こそー)
盗むんだね 活動しちゃうね
遊んでるんじゃありませんっ!(決死)

こわいよ。ってあの子が言うよ
「かえるー」(涙目)
みんなでいれば だいじょーぶ
うっ!(全滅)
エビバディセイ!また盗もうよね

(ドロボーを)したいから!(ドロボーを)したいなら!
(ドロボーを)したいとき!(ドロボーを)したいでしょ!?
Dai好き!はい!

わたしたちは楽しんでる!
24時間はしゃいでる(泥棒)
四方には真っ赤な店主
かなり叫んでみた!(だずげでえ゙え゙え゙え゙え゙え゙え゙!)
わたしたちは盗んでます!
それには夢(ロマン)がちゃんとある
ダンジョンならドロボーでしょ
そうだ!
「盗る」って言ってみた(ドロボーだぁ!)



主人公:ピカピ(ピカチュウ)
相棒:お嬢(ツタージャ♀)

・この日誌はひたすらギャグ要素に突っ走ってますので、ネタだらけのポケダン日誌は嫌だと思う方は閲覧しない事を勧めます
 当然ですがネタバレも含まれますので、未プレイの方は要注意

・現在の縛りは以下の通り
○冒険中(ボス戦,単独行動以外)は主人公は戦闘しない事 全て仲間に任せる
○電気技禁止

(2017年5月6日:加筆、修正)




拍手[1回]





10話:【悲報】ノコッチ、粉砕



トントン山で迷子になっていたノコッチを救出した私達はポケモンパラダイスに無事戻ってきた。

ノコッチ「ピカピさん!お嬢さん!助けて貰って本当に有難う御座いました!!」

ノコッチから爆裂の種1つ。赤い鍵1つ。
そして!ななな、なんと!!
100ポケも貰ったァ!!!

・・・・・・しょbゲフンゲフン

ヌオー「ん~っ、ピカピ!お嬢!初めての依頼が成功しただね!良かっただぬ~!」
お嬢「うん!ありがと、ヌオー!」
エモンガ「ホント助かって良かったけどさぁ・・・でも、もう無茶するんじゃないぞ」

せやで。
子供のくせして本気で世界を破壊しようと企む悪の組織と真っ向から挑むぐらいの無茶振りをしちゃ駄目なんだぞー。
ああ。これ、テストに出ますので皆さんも覚えておきましょう!

ノコッチ「ううっ・・・うん・・・。
     僕、本当は助ける方のポケモンになりたいんだけど・・・強くないし・・・凄く怖がりで・・・。
     肝心な所で勇気が出なくて・・・。いつも失敗して逆に助けられてばかり・・・。
     やっぱり僕、冒険家に向いてないのかなぁ・・・」

ああ、これはアレか。
ノコッチはよくある弱気タイプのキャラだね、間違いなく。
こういうキャラに限って最後は異常な程の成長を見せびらかすからなぁ。

エモンガ「そ・・・そんな事ないぜ!
     確かにノコッチは臆病な所があるから上手くいかないけど・・・。
     気持ちは真っ直ぐじゃないか。
今の世の中じゃ珍しいぐらいにさ」
お嬢「ノコッチも冒険家になりたいのね」
ノコッチ「うん。僕、一流の冒険家になるのが夢なんです。
     冒険家として色んな場所を探検するのも良いんですが・・・。
     それよりも僕は・・・世界中の困っているポケモンを助けたい!
     苦しんでいるポケモンに勇気や希望を与えたい!
     少しでも皆の役に立つポケモンになりたい!
     ・・・というのが僕の夢なんです」

アカン、この子の夢がお嬢並に眩しい。
全米も失明する程に眩しいぐらいの健気ですわ・・・。

ノコッチ「でも・・。理想と現実の差は激しく・・・。何をやっても駄目でして・・・」
お嬢「そんな事ないよ、凄く素敵な夢じゃない。
   大丈夫。頑張ればきっと夢は叶うよ」

そうだぞー。
私もついに夢であったピカチュウになる事が叶えたんだからな!
なお、頑張れる要素が全く見つからなかったので完全に願望だった模様。

エモンガ「しかし、どうしてまたトントン山なんかに行ったんだよ?」
ノコッチ「クリスタルが欲しかったんだ。
     トントン山にあるクリスタルが凄く綺麗だって話を聞いて・・・」

クリスタル・・・って、もしかしてお嬢が拾ったものかな?

ピカピ「お嬢、もしかしたらアレの事かもしれないわね。
    ノコッチを探してる途中に見つけた・・・」
お嬢「ああ、アレだね!ちょっと待っててね・・・。
   えっと・・・・・・あった。もしかして、コレの事?」

お嬢はトントン山で拾ったクリスタルをノコッチの目の前に置いた。

ノコッチ「わあっ!そうです!これです!僕が欲しかったクリスタルは!
     しかしなんて綺麗なんだろう・・・!」
お嬢「そっか!だったらあげる」
ノコッチ「ええっ!?良いんですか!?」
お嬢「うん、いいよ。綺麗だったから何となく拾って見ただけだし・・・。
   ノコッチが欲しいならノコッチに譲るよ」

お嬢ノコッチに綺麗なクリスタルを渡した。
流石女神お嬢様や、器が大きすぎる。
与える存在になりたいと言いながら、結局汚らわしいと断言する程の奪う側に回ってしまった、
どこぞのコラ素材も見習って、どうぞ。

ノコッチ「あ、有難う!」
お嬢「それはそうと、クリスタルがそこまで欲しい理由ってあったりするの?」
ノコッチ「そ・・・それは・・・!そのう・・・・・・・・・ぽっ・・・

あっ(察し)

エモンガ「あっ!もしかして!なんだ!そういう事か!」
お嬢「・・・?そういう事って・・・?」
ピカピ「成程ねぇ~。ノコッチも隅に置けないわねー」
お嬢「え?ええ?ちょっと二人共!なんでニヤニヤしてるの!教えてよー!」



一方、宿場町では異様な空気に包まれていた。
それは最近よく見かける不穏な空気・・・ではなく、何故かピンク色の空気が流れていた。

ワシボン「今日も凄いな」
カクレオン「ええ、眩しいです」
コアルヒー「相変わらずべっぴんだよな」
ミネズミ「ええ、本当にちょー美人さんですよね」
ワシボン「背が高くてクールで凛としていて・・・。ああもう・・・。憧れちゃうよなぁ・・・」

ちなみに今言った男子共全員目がハートになって、あるポケモンを見ていた。
皆、そのポケモンにすっかり虜となっていた。
宿場町に居る全員がそのポケモンに浮かれている頃、そのポケモンは食堂に入っていった。
男共全員は食堂の中を覗き込んだ。

スワンナ「アラ!いらっしゃい!」
ドテッコツ「あっ!ビリジオンちゃん♥」
ドッコラー「わあ!ビリジオンちゃんだあ♥」

彼女・・・ビリジオンドテッコツ達が座るところに目線を向かせた。

ビリジオン「そこ、あいてるかしら?」
ドテッコツ「どうぞどうぞ♥」

食堂に異様な雰囲気が包まれている中、
外で覗いていたポケモン共は居ても立ってもいられなくなり、次々と食堂の中に入っていった。
食堂の雰囲気がまさにピンク色に染まるのも、そう遅くはなかった。



ピカピ「なんだこれは・・・たまげたなぁ・・・」

ピンクに染まった食堂を見た私の率直の感想はまさにコレだった。
それ程に食堂はハートハートアンドハートな雰囲気に包まれていた。
皆の中心に居るポケモン・・・確かビリジオンだったかな。
まさかココで準伝説ポケモンを見られるとは・・・。
しかし滅茶苦茶モテモテだな・・・。思わず嫉妬してしまいそうだ。

ドッコラー「ビリジオンさん、今日はまた一段と麗しいですぅ~♥」
ビリジオン「フフッ、有難う」
ドテッコツ「ずっとこの町にいてくれよ。ビリジオンちゃん♥」
ビリジオン「う~ん、考えておくわ」

かつて悪に染まってしまったドテッコツですらこの在り様である。
その黒歴史と言える昔の面影は何か大切なモノとも一緒に砕け散ってしまった。
これはこれは・・・。また弄るネタが出来てしまいましたなぁ(ニッコリ)

ワシボン「ビリジオンさん。今日はどちらぁまで行かれぇてたんですかぁ?♥」

今度はワシボンがいかにもダンディな声で話した。
しかし、ところどころ裏声になってたのを私は聞き逃さなかった。

ビリジオン「東にある洞窟へ。でも空振り。残念ながら何も収穫が無かったわ。
      私、もしかして冒険家としての実力が落ちたのかしら?」
ワシボン「そ・・・そんな事無いです!♥
     きっとダンジョンがビリジオンさんの魅力に嫉妬して、
     道具とか何も落とさなかったんだと思います!
     そうです!そうに決まってます!♥」



お嬢「・・・何か・・・何か凄くモテモテなんだけど・・・。
   あのビリジオンって言うポケモンがそうなの・・・?」
ノコッチ「・・・はい・・・・・・ぽっ・・・」
エモンガ「ノコッチは一目見た時からビリジオンに憧れてしまい、友達になりたいと思っているんだ」

成程、クリスタルが欲しかったのはビリジオンにプレゼントしたいからだったんだな。
実際クリスタル綺麗だし、モノで釣るには中々良い手だと思うね。

エモンガ「ノコッチ!今がチャンスだぜ!クリスタルを持って行ってくるんだ!」
ノコッチ「ええ~っ!!?、む、無理だよ~~~~~~!!
     ビリジオンとは友達になりたいけど!でも・・・やっぱり勇気が出ないよ・・・。
     どうせ僕なんか相手にされない・・・」
ピカピ「駄目よー。ノコッチくーん。
    そんな情けない事言ってるんじゃ一生ビリジオンとお友達になれないわよ。
    お友達になるんだったら、まずは会話よ」
ノコッチ「うう・・・」
ピカピ「本当にお友達になりたい気があるなら、自分から攻めてこないと駄目よ。
    とある人なんか『待ってれば友達は出来る』とほざけて、
    結局友達が誰も出来ずに結局こっちから声をかけた馬鹿が居たからね。
    あ、ちなみにコレは反面教師ね?」
お嬢「ピ、ピカピが珍しく良い事言ってる・・・」

えっ・・・。私、そんな、ええ事言ってなかったっけ・・・?あれ?お嬢様・・・?
横から予想外なダメージを受けたが、負けずに私は言い続けた。

ピカピ「それに"友達"としてじゃ駄目。
    男なら一発でプロポーズを決めなさい!
    そして思いっきり砕け散るが良いッ!!
ノコッチ「ええええ!?えええええ~~っ!!!??」
エモンガ「気がはえーよ!そして何で振られるのが前提なんだよっ!!」

エモンガは思わず突っ込んだ。ほう、中々の突っ込みだ。

お嬢「・・・まぁ、ピカピのいつもの冗談だから、あまり真に受けないで、ね?」

グサァ!!ワタシハ!シンダ!スイーツ(笑)

お嬢「もし、どうしてもと言うならら私が行って話してくるからついて来て!」
ノコッチ「ええ~~~~~~~っ!?」
お嬢「大丈夫、うまくやるから!行こ!」

そう言ってお嬢エモンガは食堂に入っていった。
あれ?お嬢?私の有難い話聞いてましたか・・・?
まぁ、ノコッチはあまり押す♂ようなタイプじゃないのは誰から見ても分かるからなぁ・・・。

ノコッチ「ちょ・・・二人共!」
ピカピ「しゃーない。ココはもう腹を潜るしかないわよ、ノコッチ君?」
ノコッチ「うう・・・」

私はノコッチを引っ張る形で食堂に入った。



お嬢「・・・そっかぁ。
   ビリジオンがこの町に来たのはつい最近で、それまでもずっと気ままに旅を続けてきたのね」
ビリジオン「うん、目的が無い訳じゃないんだけど・・・。
      でも結局の所、自由気ままに旅してるわね。
      この町にはあるモノが見たくて来たのよ」
お嬢「あるもの?」
ビリジオン「希望の虹よ」

希望の虹?なんかぽかぽかしてそう(綾波感)

エモンガ「希望の虹・・・!俺も聞いた事があるぞ!」
ハーデリア「この地方で名物だった虹じゃ。
      昔はこの町から良く見えたもんじゃ。
      虹が重なる不思議な光景はとても美しく、見てて惚れ惚れするものじゃった」
ワシボン「ココに住む俺達はいつもその虹を見て・・・。
     『次の日もまた虹が見れたら嬉しいな。よし、また見れるまで自分も頑張ろう』
     そう思いつつ明日への希望を抱いて皆頑張っていたんだ。
     虹を見ると不思議にも皆の希望が沸いて来る・・・。
     それでいつの間にか希望の虹と呼ばれるようになったんだ」

へぇ、そんなモノがあったのか。
でも次の日が曇りとか雨だったら中々悲惨なモノだよなぁ・・・。
次の日が嵐だったら、ココの住民全員が貧乏神の貧ちゃんに触れてしまった感じになっちゃうのかな。

ハーデリア「しかし、ココのところ全く虹を見掛けなくなったんじゃ。
      不思議のダンジョン化が進んだせいなのか分からんが・・・。
      とにかく虹がかからなくなったんじゃ」

困った時はとりあえず不思議のダンジョンのせいにする。
どこぞの妖怪のせい理論みたいだな。

ビリジオン「虹が見られなくなったと言う噂は私も聞いてたんだけど・・・。
      でも、どうしても見たくてね。
      行けばもしかしたら見られるかもと思ってココまで来て見たんだけど・・・。
      でもやっぱり見られなくて・・・仕方ないんだけどね・・・」
お嬢「そっかぁ・・・それは残念ね。希望の虹かぁ・・・私も見たかったなぁ」

そこまで素晴しいものなら私も是非見てみたいものだな。
希望の虹かぁ・・・ん?

私はふと、今の話と最近の宿場町の様子を思い出した。
もしかして今宿場町がキズキズしてるのは、
不思議のダンジョンのせいじゃなくて、その希望の虹がかからなくなったせいなんじゃないのか?
確かに明日への希望の象徴だったモノが消えた今、皆キズキズするのも分かるかもしれないわね。
ココにいる皆、その虹を糧に今日という日を頑張って過ごしてきた訳だしね。

しかし・・・なんで、希望の虹は突然現れなくなったんだろう?

お嬢「あ、そうだ。ところでビリジオン。
   ビリジオンの友達になりたいっていうポケモンがいるの」

お嬢のその言葉にノコッチは思わずビクッと体を震わせた。
そういや、その為に宿場町に来たんだったな。
すっかり忘れてたわ。

ビリジオン「友達?」
お嬢「うん」

そう言ってお嬢ノコッチに目線を向けた。
周りのポケモン達も思わずノコッチに目を向けた。
ノコッチはオドオドしながらもビリジオンの前に立った。

ノコッチ「あのー・・・そのー・・・」
ピカピ「がんばれ♥がんばれ♥」(小声)
お嬢「ピカピ。黙ってて」(威圧)
ピカピ「はい」(震え声)
ノコッチ「こ、これを・・・」

ノコッチビリジオンの前にクリスタルを置いた。
そしてノコッチは未だかつて無いぐらいに大声を出して叫んだ。

ノコッチ「このクリスタルをビリジオンさんにプレゼントします!」
ビリジオン「プレゼント?」
ノコッチ「はいっ!そうです!
     お、お願いです!僕とけっこnじゃなくてお友達になってください!」

今ガチで結婚言おうとしたのは私の気のせいですかね・・・。
ちょっとノコッチ君、気が早すぎるわよ?(すっとぼけ)
さて、ココで「ちょっと待ったー!」とか言っちゃう我が居ない限り、話は進むが・・・。

ビリジオン「有難う、嬉しいわ。でも・・・せっかくだけど・・・。プレゼントは受け取れないわ」
ピカピ「ファッ!?」
お嬢「ええーーーーーーーーっ!!?」
ビリジオン「私、友達は作らない事にしてるの。御免なさいね」

な、なんという予想外の大どんでん返し・・・。

ノコッチ「え・・・え・・・え・・・?」

これにはノコッチもカオナシ並みの反応しか出来ないでいた。
そんなノコッチビリジオンは無自覚の追い討ちをかける。

ビリジオン「残念だけどこんな世の中だからね・・・。友達とか信用してないの。
      せめて強ければ友達として少しは考えても良いんだけど。
      強ければとりあえずはお互い支えあえるからね。
      でもアナタ・・・強く無いでしょ?

強くないでしょ強くないでしょつよくない・・・(セルフエコー)

ノコッチ「ううっ・・・」
エモンガ「ノ・・・ノコッチ・・・」
ノコッチ「ううっ・・・ううっ・・・。
     うわ~~~~~~~~~~~~っ!!

ノコッチは泣き叫びながら食堂を飛び出して行った。
わお・・・大どんでん返しからのこの走り去る光景・・・まるでねるとん紅鯨団みたいだぁー。

エモンガ「ノコッチーーーーーッ!!!
     ビリジオン!テメー、何言ってンだよ!友達ぐらいなってやれよ!」

エモンガビリジオンに怒った後、ノコッチを追うように食堂から出て行った。
これはこれは・・・。
弱気な子が自分から友達になって欲しいのを後ろから応援しに来たつもりだったけど、
結構大変な事になってしまいましたな・・・。

お嬢「エモンガの言う通りよ。ちょっと酷いんじゃない?」
ピカピ「まぁまぁお嬢落ち着いて。
    ビリジオン、友達を信用してない感が滅茶苦茶プンプンしてるけど、
    何か理由でもありそうだね。
    友達になれない理由、聞かせて欲しいな」
ビリジオン「・・・今の世の中は騙しあいになってる。信用出来ないわ。
      親切にされても必ず下心がある。ちやほやされても信じられないの。
      友達を作っても騙されてがっかりするだけよ。
      だから私は友達を作らないの。
      今の世の中だったら、当然の事よね?そう思わない?」

わぉ・・・なんと言う・・・。
ビリジオンも何かトラウマがあってココまで歪んだ思想をするようになった側のポケモンだな、間違いなく。
しかも、こういうタイプのヤツを上手く正すのって結構難しいんだよなぁ・・・・・・。
全く、参ったね。

しかしさっきのノコッチに対する発言と言い、攻めるような口答え・・・。
ビリジオン、中々Sッ気があるね。
なーんかさっきから私との親近感が沸いて来きてるんだけど、そのせいでもあるかもしれないな。
ちょっと、ノコッチより私とお友達になりませんかね?技が使えない歩く置物ですが・・・。

ビリジオンは言いたい事を言って、食堂から去っていった。
その直後、外野が騒ぎ出した。

ドテッコツ「ヒャッハー!!フラれたぁーーー!!」
ワシボン「ノコッチがフラれたーーーーーーっ!!」

私とお嬢スワンナハーデリア以外のポケモン達が歓声をあげて飛び跳ねたり、万歳していた。
しかし何だろう・・・この無理矢理盛り上がっている感・・・・・・あっ(察し)

お嬢「な・・・なに?何なの?皆、何で盛り上がってんの?」
ドッコラー「実はココにいる全員が・・・既にビリジオンちゃんに振られているんだ」
お嬢「ええ~っ!?なんだって~~っ!?
   ココにいる全員・・・って事は・・・。まさか、ママさん・・・スワンナも・・・!?」
スワンナ「ウフフッ・・・さあ?でも、あんな可愛い子・・・普通放ってはおけないよねぇ・・・」
お嬢「えええええーーーーっ!?」

キ、キマシタワー!
おい!ドテッコツ!何ぐずぐずしてる!!いますぐココにキマシタワーを建てろ!!今すぐにだ!!!

ドテッコツ「ビリジオンちゃんにアタックしてフラれる。それがココでは最早お祭り・・・。
      恒例行事となってしまっているのだ。
      早い話が、一々振られる度に盛り上がらないと・・・やってられんのだ!」
      うわわわ~~~~~~~~~~ん!!
男共「うわわわ~~~~~~~~~~ん!!

皆、過去に振られた事を思い出してしまったのか、一斉に泣き崩れ始めた。
成程、何か無理矢理盛り上げてる感じがしたのはそういう理由だったか。

しかし凄いなビリジオン
既に被害者の会を設立してしまうぐらいに告られるとは・・・。世も末だ・・・。
でも・・・ねぇ?
信用無いとかそれ以前に私、女の子だから分かる気がするわね・・・。
私は泣き崩れる男共を冷ややかな目で送りつつ言う。

ピカピ「でも・・・振られて当然だよなぁ?」

私の一言が食堂の雰囲気を一気に凍りだした。

お嬢「ぴ、ぴか・・・ぴ・・・?」
ピカピ「アンタたちのアプローチはどうせアレでしょ?
    花束やら何やらで釣って、イケメンみたいな言葉を言って告ってたんでしょ?」

ギクッ!!!

ピカピ「そんなもん、古っ臭いし、いきなり『この花束よりキミの方が可憐だ』とかさ、
    『アナタの為なら私は屈強な石になる』とか言われてもねぇ?
    そう言うなら最初から花束なんて必要ないやん?
    屈強な石になってビリジオンの何を役に立てるって言うのかしら?
    それで口説いたと思ってるのなら、もう気持ち悪いとしか思えないんだよねぇ」

ワシボン「ぐわあ!!」
ダンゴロ「ウッ!!!!」

ワシボンダンゴロは心臓を刳り貫かれたような動作をしながら倒れた。

ピカピ「ハッ。図星か」

私は、突然死屍累々に囲まれたコアルヒーの方へ歩いた。

ピカピ「ああ。キミじゃぁ、ビリジオンちゃんのキスは到底出来そうにないね。
    そのクチバシを削るか、もういっその事来世に出直して、どうぞ。
    来世でもビリジオンと会える確証は全く無いけどね?」


コアルヒー「ァ・・・・・・」

コアルヒーは泡を吹いて倒れた。
私は次に後ろを振り返り、ミネズミの方へ歩いた。

ミネズミ「あ、あ、あ・・・の・・・・・・・・・」

私はミネズミの顔をじっと覗いた。
ミネズミは未だかつてない程に大量の汗を流していた。

ピカピ「フッ・・・」

私はそれをバカにしているみたいな感じで鼻で笑った。

ミネズミ「ボクの何がいけないん打ふぃせいhghせhふぇひふぁいfじゃいふぃあじwj」

ミネズミは奇声を上げながら、机を何度も頭に叩きつけた。
さて、残るは・・・・・・。

ドッコラーA「ヒッ!!」
ドッコラーB「ヒィ!!」
ドテッコツ「あ・・・ああ・・・・・・」
ピカピ「・・・」(ニッカリ)

その後、食堂から3匹の男共の断末魔が聞こえたと言う・・・。


暫くして、食堂は死屍累々からまるで幼稚園の教室で怖い人が突然やってきて、
子供達全員が泣きじゃくる様な、そんな悲惨な雰囲気と化した。
一部始終をみていたお嬢ハーデリアは共に抱きかかえる様に震え、スワンナは笑いながら私に言った。

スワンナ「アハハ!アンタ最高だね!
     この面倒なバカ達は私が面倒見てあげるから、アンタ達はノコッチを探したらどうだい?」
ピカピ「そうですね。んじゃお嬢、行くわよ?」
お嬢「・・・」(ブルブル)


そんな訳で食堂から出た私とお嬢ノコッチを探す事にした。

お嬢「それにしても、私・・・。ノコッチに余計な事しちゃったかな・・・」
ピカピ「まぁ、ぶっちゃけて言えば余計な事はしたね」
お嬢「うぐぅ・・・っ」
ピカピ「けどまぁ、ノコッチの性格からしてあまりイケイケなタイプじゃないからね、仕方ないね」

そんな会話をしながらノコッチを探してみたが、宿場町には何処にも居なかった。

お嬢「ノコッチ、何処にも居ないね・・・。ああもう・・・何処行っちゃったんだろう・・・」

ちょうどその時、ヌオーが宿場町に入ってきた。

お嬢「あ、ヌオー!!」
ヌオー「どうしただぬ?」
お嬢「ヌオー、ノコッチを見なかった?」
ヌオー「ノコッチ?ああ、ヌシ達が助けたポケモンだぬな。
    それなら、ちょっと前に見ただぬ」
お嬢「ええっ!?何処で!?」
ヌオー「あっちの方ですれ違っただぬ」

ヌオーは後ろを振り向き、十字路に繋ぐ道の方に指差した。

ヌオー「なんか見知らぬポケモンも一緒にいただぬな・・・」
ピカピ「見知らぬポケモン・・・?ちょっと、そこら辺をkwsk」
ヌオー「ちょっと前、ワシが歩いていたら3匹で話してるのが聞こえてきただぬ」


??『お前、強くなりたいのか?
   だったらその願い・・・叶えてやるぜ』
ノコッチ『ほ、ほんと!?』
??『ああ、本当だ。簡単に強くなれる方法があるんだ。
   ところで・・・金は持ってるかい?』
ノコッチ『う、うん』
コマタナ『そうか!俺達はコマタナ兄弟、宜しくな』
コマタナ『ココからちょっと離れた所に荒れ果て谷という場所がある。
     そこで簡単に修行が出来るんだ。行こうぜ』


ヌオー「確か、そんな感じの話をした後・・・。3匹はどっかに行ってしまっただぬ・・・」

わぁ、有難い程に分かりやすい詐欺だなぁー。
そしてノコッチも結構騙されやすいタイプだったな・・・。
『この壷(金額1万程度)はとにかく色んな事にご利益がありますので500万で買いませんか?』
と言われてホイホイ買っちゃうようなタイプだな・・・。

お嬢「ホントなの!?それは!」
ヌオー「・・・?そんなに驚く事だぬか?」

おい、土地管理人・・・。

ヌオー「そういえば・・・!さっきもノコッチの事を聞いてきて、
    ヌシ達と同じ様な反応をしたポケモンがいただぬ」

お嬢「えっ?」
ヌオー「エモンガだぬ。エモンガもノコッチの話を聞いた途端、
    ヌシ達と同じ様に驚いて、その後血相を変えて何処かに飛んでいっただぬ」
お嬢「ピカピ!!」

うん、お嬢は状況を理解しているみたいだ。
私は首を縦に振った。

お嬢「荒れ果て谷で間違いないのね?」
ヌオー「確か、そう言ってっただ・・・ああちょっと!」

ヌオーが話してる途中でお嬢が十字路へ駆け出した。

ヌオー「ん~っ、どうしただぬか!?」
ピカピ「訳は後で話す!それじゃ、また会おう!!」

そう言って私もお嬢の後をつけるように走った。

・・・その後ろでビリジオンが一部始終を見ていた事は私もお嬢も知らないのであった・・・。


【11話:辛いです・・・戦闘が好きだから・・・ に続く】
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