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おはようからおやすみまでピカチュウを見つめる とあるピカチュウ好きのブログでお送りします 
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主人公:ピカピ(ピカチュウ)
相棒:お嬢(ツタージャ♀)

・この日誌はひたすらギャグ要素に突っ走ってますので、ネタだらけのポケダン日誌は嫌だと思う方は閲覧しない事を勧めます
 当然ですがネタバレも含まれますので、未プレイの方は要注意

・現在の縛りは以下の通り
○冒険中は主人公は技が使えない(単独行動、ボス戦は除く)
 飛び道具の使用はフロア毎に5コのみ
○電気技禁止(単独行動、ボス戦も含む)




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18話:泣き虫エーフィとかいうこれ以上にない萌え要素


私達はドウコクの谷で謎の追手に追われていたエーフィを救い出し、無事に宿場町に戻って来た。
宿場町にはブラッキー、スワンナ。そして町の住民が待っていた。

ブラッキー「エーフィ!!」
エーフィ「ブラッキー!!ううっ・・・」
ブラッキー「良かった、無事で・・・本当に・・・・・・」
エーフィ「ブラッキーも何とも無くて良かった・・・」

ブラッキーとエーフィは共に涙を流し、触れ合い始めた。
会うや否や早速周りを無視して、このイチャイチャタイムですか・・・。
今は特別に許すが、もし今後この様なイチャイチャっぷりを晒し出すなら、
爆裂のタネの供給も辞さないですよー。

エーフィ「でも・・・こうして喜び合っていたいんだけど・・・私、気になる事があって・・・」

そういや救出した時も宿場町に気になる事があるって言ってたな。
一体何なんだろう?

ブラッキー「分かった。でも、まずはピカピ達にちゃんとお礼を伝えなくちゃ」
エーフィ「うん・・・」
ブラッキー「ピカピ・・・お嬢・・・皆さん・・・本当に有難う御座います。
      皆さんのお陰で俺達は助かりました」
お嬢「うん!ホント、無事で良かった!
   でも・・・君達を襲ったポケモン・・・あれは一体何者なんだろう・・・?」
ブラッキー「さぁ・・・奴等が何なのかは俺にも・・・」
エーフィ「ブラッキー、アイツ等が狙ってたのってやっぱりエンターカードだったよ」
ブラッキー「やはりそうか・・・。
      俺達を襲ったポケモン達の正体がなんであれ・・・。
      エンターカードを狙ったのなら目的ははっきりしてくる。
      奴等は俺達の研究を邪魔したかったのか、
      もくしはエンターカードを奪って大氷河へ行きたかったのかもしれない・・・」

・・・ん?今、さり気無くエンターカードで大氷河に行くって言ってなかった?
暴力で解決しちゃう系の人が健気なサッカー部員を犬扱いにする動画関連を見たせいかな・・・。
最近、やけに難聴が激しくて・・・。

お嬢「え・・・?ええ~っ!!?」
エモンガ「ちょ、ちょっと待て!今何気に・・・何気に凄い事をさらっと言わなかったか?」
ブラッキー「・・・え?そうか・・・?エンターカードを奪って大氷河へ行くって言っただけだが・・・」



ハーデリア「大氷河は誰も行ったことの無い未踏の地・・・。そこへ行くというのか・・・」
ブラッキー「そ、そっか・・・この事は皆にまだちゃんと話してなかったな。
      俺達、二匹はずっと大氷河の研究をしてきたんだ」
エーフィ「大氷河の奥・・・そこにはきっと、周りの物体を浮遊させる大結晶がある・・・。
     ブラッキーはそう考えているの」
ブラッキー「それを証明する為には大氷河へ渡るしかない。
      しかし、大氷河の前には・・・巨大なクレバスが行く手を阻んでいて誰も行けない。
      なので地脈の流れを利用して、
      クレバスを越えて大氷河の前にダンジョンの出口が出来る様な・・・。
      そんなエンターカードを作れば大氷河に行けると考えたんだ」
お嬢「す、凄い!!
   じゃあ、ブラッキーとエーフィのエンターカードが揃えば大氷河に行けるって事!?」
ブラッキー「ああ。もう少し調整が必要だがな。
      ただ・・・今となってはそれも難しいかと・・・。
      エーフィ・・・。見たところ、エンターカードは持ってないようだね?
      もしかして、アイツ等に奪われたのか?
      でもいいんだ。エンターカードなんか無くなっても良い・・・。
      エーフィさえ・・・エーフィさえ無事に帰ってきてくれれば・・・俺は・・・・・・」
エーフィ「ちょ、ちょっと!ブラッキー!何勝手に早とちりしてるのよ!
     エンターカードは奪われてないわ」
ブラッキー「え・・・?」
エーフィ「ただ、それもあって・・・かえって心配事というか・・・。正直、私・・・後悔をしている事が・・・」

後悔している事?そう疑問に思ったところに、クルマユハハコモリの親子が私達の方に来た。
私達は道を開けると、クルマユエーフィのもとへ歩いた。

エーフィ「あっ!君は・・・!!怪我はない!?大丈夫だった!!?」
クルマユ「お姉ちゃん、これ・・・」

クルマユエーフィにエンターカード2枚を渡した。
・・・・・・ファッ!?

ノコッチ「も、もしかして、あれはエンターカード!?」
エモンガ「でも、どうしてクルマユがエンターカードを・・・!!?」

私達がザワザワと騒いでる横に、クルマユは無垢な笑顔でエーフィに話しかけた。

クルマユ「僕、約束を守ったよ。誰にも言わなかったからね」
エーフィ「ああ・・・有難う!でも、怖かったでしょう?」
クルマユ「大丈夫だよ、僕強いもん」

あのシキサイの森を一匹だけで行く程だしね。少なくても私達より強そうだと思う。
つか、あの時のだんまりの違和感はコレだったのか・・・。

エーフィ「ホント・・・ホント良かった!でも、ゴメンね!
     うわあああああーーーーーん!!

エーフィは周りを気にもせず、まるで子供のように大声で泣き始めた。
心配事ってエンターカードを隠してたクルマユの事だったんだな。
あのデブ共も狙ってるエンターカードと考えると、確かにそうだよな・・・。

クルマユ「僕は大丈夫だってば。泣かないで、お姉ちゃん」
ドテッコツ「・・・なんだなんだ?」
ミネズミ「一体どうしたと言うのでしょう?」

クルマユの後ろに居たハハコモリは一歩前に出て、泣いてるエーフィに話しかけた。

ハハコモリ「エーフィさん初めまして。私はこの子の母です」
エーフィ「ああ・・・・・・ゴメンなさい!本当に申し訳無いです!私のせいでこの子も危険な事に!」
ハハコモリ「危険な事・・・?一体何があったのか・・・お聞かせ願えませんか?」
エーフィ「・・・はい・・・・・・。
     私はブラッキーとはぐれた後もずっと追われ、逃げ回っていました。
     町に何とか逃げ込みたかったんですが、先回りされたりして・・・。
     ずっと、この宿場町の周辺を彷徨っていたんです。
     ・・・で、そうしながらも前もって隠しておいた持ち物が気になって・・・。
     それで向かった先が・・・シキサイの森だったんです」




私は敵に追いつかれるのを気にしながら、持ち物を隠した場所へ向かいました。
でも来てみると、丁度その子が居たんです。

エーフィ『き、君!そこで何やってるの!?あっ・・・!ああっ!?え、エンターカードが!!』

そこには私が隠した持ち物が散らばっていました。
勿論、エンターカードも・・・。

クルマユ『わわっ!これ、もしかしてお姉ちゃんの物!?
     ご、ゴメン!これがお姉ちゃんの物だったら、僕取るつもり無いよ!』

私は焦りました!もし、ココに追手が現れたらエンターカードは奪われる!
いや!それよりも!今ここで襲われたりでもしたら!
どうしよう・・・!と、私はもう必死に考えました。
そして・・・私は・・・・・・。

エーフィ『ねぇ、キミ!よく聞いて!』
クルマユ『う、うん・・・』

・・・・・・ダメ・・・必死な顔をしてたら怖がられる・・・。
落ち着かなくちゃ・・・・・・よし・・・。

エーフィ『ねぇ、君。
     確かにこの道具は私の物なんだけど・・・もしかしてこの中で気に入った物があったりしたの?』
クルマユ『うん、この赤色の石が綺麗だなって』
エーフィ『そっか!じゃ、石は君にあげる!』
クルマユ『えっ?ホント!!』
エーフィ『うん。でもひとつ約束があるんだ。
     そこにあるカードも預かって欲しいんだ』
クルマユ『カードも・・・?』
エーフィ『うん。私が受け取りに来るまでね。
     後、カードの事は私と君だけの秘密。
     絶対に誰にも言わないで欲しいの。どう?約束できる?』
クルマユ『うん!分かった!約束するよ!カードの事は誰にも言わない!
     僕、宿場町に住んでるんだ。お姉ちゃん、早く取りに来てね!』
エーフィ『分かった』

私とこの子との約束を交わし終えた直後、草の音が聞こえました。
私は誰かが来ると予感しました。

エーフィ『じゃ、お姉さん、そろそろ行くけど・・・君も今日はすぐ帰るのよ?お母さんも心配するわ』
クルマユ『うん!そうするよ!』
エーフィ『じゃあね』

私は再び追手から逃げる為、この子と別れました。

クルマユ『わ~い!赤い石を貰っちゃった~!!』

こうして、私はこの子にエンターカードを託してたのですが・・・。

でも、その後気付いたんです。
約束したとは言え、秘密が秘密のままであり続けるとは限らない。
この子の手にエンターカードが渡っている事を、
もし私達を追っている者達が何かのキッカケで知ってしまったら・・・。




ハーデリア「た、確かにそれを知れたら、クルマユも狙われただろうのう・・・」
エーフィ「私、それに気が付いて直ぐにシキサイの森に戻ったんですが・・・。
     でも・・・この子はもう居なくて・・・」
お嬢「多分すれ違ったんだろうね。
   エーフィが来た時って多分、私達がクルマユを迎えに来た後だったんだろうね」
エーフィ「あの時は必死だったとは言え・・・私は何て危険な事に巻き込んでしまったんだろうと・・・。
     その後私はずっと追われ続けていたので探す事も出来ず・・・。
     その間、本当に心配で心配で・・・でも無事で・・・ホント良かった・・・」
ハハコモリ「泣かないでください、エーフィさん」
クルマユ「そうだよ、泣かないで」
ハハコモリ「アナタも怖い目にあったんだから仕方無いですよ。
      それなのにこの子の事を沢山心配してくれて・・・有難う御座います。
      何よりクルマユはアナタとの約束を守った・・・。
      アナタとの約束でこの子はまた一つたくましくなれたんです。
      母として・・・感謝していますよ」
エーフィ「うわあああああーーーーーーん!!」

エーフィは再び子供のように泣き出した。
なんて心が広いマッマなんだ・・・これは女である私も惚れてしまいますわ・・・。

ブラッキー「良かったな、エーフィ・・・」
お嬢「エーフィ・・・」
スワンナ「うん、良かった、良かった。これで一件落着だね。
     ところでブラッキー・・・あんた達、これからどうするの?」
ブラッキー「それなんだけど・・・迷惑じゃなければ・・・。
      暫くはココに居させてもらえないかな?
      宿場町に出たらまた襲われるかもしれないし・・・。
      俺もエーフィも体がまだ万全じゃないし・・・」
ドテッコツ「まぁ、それが一番だろうな」
スワンナ「ウチは当分空いてるから遠慮なく使って良いからね」
ブラッキー「あ、有難う。じゃ、お言葉に甘えて・・・暫くは宿に泊まらせてもらうよ」
スワンナ「言っとくけど、タダじゃないからね」
ブラッキー「分かってる」
ピカピ「え!?それって身体ではたらカステヤーノス!!!??(バキッ!ドゴォ!)

ビリジオンのにどげりが私の腹にダイレクトに喰らった。
成程・・・ね・・・そう、きましたか・・・

ビリジオン「女の子がそんな事言っちゃダメよ?ピカピ」(ニッコリ)
お嬢「もう!油断も隙も無いんだから!」

お嬢は怒りながら私をツルで縛り上げた。

ピカピ「お、おじょ・・・こ、これ・・・も・・・あるい、み・・・健全・・・じゃな・・・ガクッ(ギシギシ)
エモンガ「ひえっ・・・」

私は暫く、目の前が真っ暗になった。



その日の夜。私とお嬢は家に戻っていった。
ちなみに、ビリジオン様のにどげりを喰らった私の腹は未だに痛みを走っていた。
これは明日も痛みがひかないパティーンだな・・・なんてことだ・・・。

ピカピ「ビリジオンさんも おじょうさんも、
    もうすこし てかげん してくれると ひじょうに たすかります・・・まる」
お嬢「ピカピがもう少しマシな事を言える様になったら考えるよ。
   それにしても今日は色々あったけど・・・でも、エーフィが無事で良かったよね。
   エーフィって初めて出会った時はたくましいなって思ったんだけど・・・。
   でも、凄くまじめで・・・一生懸命なところもあって・・・。そして涙脆いところもあって・・・。
   ブラッキーも直向だし、私は好きだな。あの2匹が」
ピカピ「まぁね。それにあの二匹が必死にココまでやってこれたのは褒めておきたいところだね」

そして、あの二匹が研究を重ねたエンターカード。
それによって発生するマグナゲート。
ブラッキー曰く、まだ不完全らしいけど・・・。
完成したら、どんなものになるんだろうね?
やっぱ気になるわね。

お嬢「ねぇ、ピカピ。
   私もあの二匹の研究を手伝ってあげたいなって思うんだけど、どうかな?
   アイリスとして協力しても良いよね?」
ピカピ「いいですとも」
お嬢「良かった!有難う!じゃ、明日になったら早速ブラッキー達にその話をしよ」

そんな話をしたところで、私達は眠りに就いたのであった。


そして次の日の朝。
私達は昨夜話した通り、ブラッキーとエーフィに会いにスワンナの宿に向かった。
しかし、2階の宿には二匹の姿は無かった。
スワンナの話だと丘の方に運動がてら散歩に出かけたみたいだ。
私達は丘の方に向かうと、そこにはブラッキーとエーフィ、そしてビリジオンの姿もあった。
お嬢は3匹に話しかけた。

お嬢「もう大丈夫なの?」
ビリジオン「私も心配したんだけど、元気なようよ」
ブラッキー「うん、皆のお陰で大分回復したよ」
エーフィ「ベットなんかにずっと居たら鈍っちゃう。研究も、もう少しで終わりそうだしね」
お嬢「そっか、それは良かった。それで・・・その研究の事なんだけど・・・。
   昨夜ピカピとも相談したんだけど・・・。私達もブラッキーとエーフィに協力したいと思ってるの」
ブラッキー「えっ・・・?」
お嬢「どうかな?お手伝いしても良いかな?」

お嬢がそう言うと、ブラッキーとエーフィはそれぞれ顔を合わした。

お嬢「あっ・・・別に迷惑ならいいのよ?」
ブラッキー「い、いや、違うんだ。迷惑だなんて思わないし、逆に話を聞いて凄く嬉しかったよ」
お嬢「じゃあ・・・」
エーフィ「実は私達も昨夜、話しあった事があるの。それでお願いがあって・・・」
お嬢「お願い?」
ブラッキー「ああ。俺達もピカピの仲間に・・・アイリスに入れてもらえないかな?」
お嬢「えっ?私達の仲間に?」
エーフィ「うん。皆に恩を返したいというのもあるんだけど・・・それだけじゃないの。
     私達の夢を叶える為に協力してもらえたらと思ったの」
ブラッキー「もし、エンターカードが完成して、マグナゲートが完璧に呼べる様になったその時には・・・
      ピカピ達も俺達と一緒に大氷河に行ってほしいんだ」
皆「ええ~~~~~~~~~~~~~~っ!!?」

その衝撃的な言葉に私達が驚く前に、色んな方向から驚きの声が聞こえた。

エモンガ「俺達アイリスが・・・!」

私達の後ろの木にはエモンガが出てきて。

ノコッチ「ブラッキー達と一緒に・・・!」

ビリジオンとブラッキーの後ろ側からノコッチが地面から出てきて。

ドテッコツ「大氷河に・・・!行くだってぇぇ~~~~~~~~~~っ!!?」

ドテッコツは北の方からアニポケみたいな叫び声を上げながら現れて。

ヌオー「ヌオ~~~~~~~~~~~~~~ッ!!」

池の中からヌオーが飛び出してきた。ギャクか何かかな?

お嬢「皆隠れて聞いてたの・・・?何なのよ一体・・・」

周りをよく見ると、他にもドッコラー達ミネズミワシボンズルッグも居た。

ブラッキー「研究の方はもうすぐ終わりそうなんだ。だから俺達だけで大丈夫」
エーフィ「ただ、大氷河は未踏の地・・・何が起こるのか分からない。
     私達だけで行って無事に帰って来られるかどうか・・・。
     でも、アイリスと一緒なら、私達も安心して大氷河を調査出来ると思ったのよ。
     冒険中は迷惑かけちゃうかもしれないけど・・・でも・・・」
お嬢「そんな事無いよ!勿論大歓迎よ!ピカピも良いよね?」
ピカピ「せy ワシボン「すげぇぜ!!大氷河に行くなんてよっ!!」
ミネズミ「一体どんな冒険になるんでしょう!?ワクワクしますね~!!」
ズルッグ「行ったら新しい商売が出来そうだな!」
ドテッコツ「大氷河って言うぐらいだから、やっぱ氷が沢山あるんだよな!?
      俺、氷の家とか造ってみてぇ!!
      施設の材料になりそうなもんがあったらよろしくな!!」
ドッコラーB「兄貴ィ・・・ちょっと水をさすようですみませんが・・・。
       大氷河に行くとはまだ決まってないと思いますよ?」
ドテッコツ「なにッ?」
ドッコラーA「そうだぜ。ピカピがまだ『うん』と言ってないぜ?」

ドッコラー達がそう言うと、全員がキラキラした目で私に注目した。
その光景に私も思わずたじろぐ。

ノコッチ「勿論OKですよね?ピカピさん」
ピカピ「ええっと・・・」
エモンガ「ピカピ・・・まさか・・・まさか悩んでるんじゃ無いだろうな?」
ピカピ「いや、あのね?エモンガ・・・」
エモンガ「ハハハハハ、ゴメンな。ブラッキー、エーフィ。
     ピカピってたまに意味不明に悩む事があってよ、ハハハハ・・・。ちょっと待っててな」

なんて失礼な事を・・・。
文句を言おうとする前にエモンガは私を押し付けるように言った。

エモンガ「いいか?よく聞け、ピカピ」
ピカピ「ちょ、エモンガさん?」
エモンガ「大氷河はまだ誰も言った事が無い未知の世界だ。
     そこへ俺達が最初に行けるかもしれないんだぞ」
ピカピ「エモンガさん!顔が!顔が近い!」
エモンガ「冒険家だったら絶対行く!行くなと言われても行く!
     こんなチャンスは滅多に無いんだぜ?分かってんのか?」
ピカピ「エモンガさん、落ち着いて下さい!キス一歩前!恋人成立寸前だから!!」

皆めっちゃ積極的に話を進めるから、OKを言うタイミングを逃しただけなんだけど・・・。
いやー、皆元気があって宜しいね!特にエモンガ君は!(白目)

お嬢「どうする?ピカピ。ブラッキーとエーフィを仲間にする?」
ピカピ「・・・・・・」

私も正直大氷河にはかなり興味があるし、仲間にして悪い事なんて全く無いからね。
ブラッキー達を仲間にするのは大歓迎なんだけどだけど・・・。
ココで「残念ながらごめんなさい」とか言ったら皆はどんな反応をするのか。
ちょっと見てみたい気もする・・・いや、十中八九リンチされる未来しか見えない。
後から冗談でしたーアハハ!なんて言っても全く通用しない雰囲気なんだよなぁ・・・。
そうなってくると今度は昨日から続く、この腹の痛みだけでは済まされないだろう。

ピカピ「いいですとも!」

だからこう言うしかないんだよねー。
ま、さっきも言ったけど私も大歓迎だしね。

お嬢「ピカピ!!やった!決まりね!!ブラッキー!エーフィ!今日から2匹は私達の仲間よ!!」
ノコッチ「わあっ!!」
ビリジオン「これからは仲間なのね!よろしくね!ブラッキー!エーフィ!」
エモンガ「新しい仲間が増えるのって嬉しいなぁ!よろしくな!ブラッキー!エーフィ!」
エーフィ「み、皆、ありがとう!こちらこそ、よろしく!」
ブラッキー「ホントにありがとう!でも・・・せっかく仲間にしてもらったけど・・・。
      さっきも言った通り、俺達の研究はもう少しで終わりそうなんだ。
      だから今は・・・」
お嬢「分かってるよ。私もブラッキー達には今は研究の方を頑張って欲しいもん!
   だから、出撃メンバーには暫く入れないようにしておくね」
ブラッキー「ありがとう」
エーフィ「研究が終わってエンターカードが完成したら、すぐに知らせるわ」
ヌオー「その時はワシ達にも知らせて欲しいだぬ。どんなものか見たいだぬ」
ズルッグ「おうおう!見たいぜ!見たいぜ!」
エーフィ「うん!」
お嬢「よし!じゃ、とりあえず私達は掲示板の仕事をこなそう。
   その間にブラッキー達は研究を進める。
   そして、エンターカードが完成したら・・・・・・皆で行こ!大氷河に!!」
皆「おおーーーーーーーーーーっ!!!」

そんな訳で私達アイリスはダンジョン研究家のブラッキーとエーフィを仲間に加えた。
ブラッキー達の加入、そして大氷河の冒険。
暫くはパラダイスも宿場町も賑やかになる事だろう。


ヌオー「ん~?何か忘れてるような・・・きのせいだぬ・・・?」


・・・まさかこの後、避けられない苦しい選択を強いられる事になるとは・・・。


ヌオー「・・・・・・ヌッ!?ヌオ~~~~~~~~~ッッ!!??


この時はまだ、ヌオーしか知らないのであった・・・。


【19話:わくわく冒険協会「ワクワクを思い出すんだ」(失言) に続く】

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